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【雷神ステージ】Novelbright

2023.10.09 (月)

続いてのACTは、Novelbright。

メンバーはVo.竹中雄大、Gt.山田海斗、Gt.沖聡次郎、Ba.圭吾、Dr.ねぎ の5人。2013年結成、2019年1月に現体制となった。圧倒的なスキルと繊細な歌心を持つボーカルと、多彩でセンスに満ちたバンドサウンド、キャッチ―かつ幅広い音楽性で、世代を超えて熱い支持を集めている5人組ロックバンドだ。イナズマロックフェスにはいくつかのドラマを経て、今回が待望・念願・悲願のイナズマ初出演となる。

サウンドチェックの演奏で会場を温めたあとは、本番がスタート。オープニングSEはメジャー1stアルバムの1曲目だった「El Dorado」。ステージ袖で円陣を組んでいたメンバー達の気合い入れの掛け声が客席まで聞こえ歓声が起こる。SEが終るとともにそのままの流れで1曲目の「Sunny drop」へ。冒頭から光を放つかのような眩しい楽曲で会場に彼らの魅力を届ける。午前中から降っていた雨も、この時間はほとんど気にならないほどまで弱まっている。2曲目「seeker」。ストリングスのイントロで一気に空気が変える。この曲は彼らの1stシングルだが、哀愁に満ちた楽曲とメンバー個々の説得力、表現力に驚かされる。

竹中は軽快なMCで会場を煽り盛り上げながらも、初出演へ込めた熱い想いを語る。
「遂にやってきましたイナズマロックフェス。我々、初出演です。本来なら2021年に出演するはずがコロナで無くなり、去年やっとと思ったら僕らの日だけ中止に…3度目の正直でやっと出演出来ました!今日も降水確率はなかなかイカツイ天気予報が出ていましたが…どうですか?見ての通り、止んでいます!」

さらに、Novelbrightとイナズマロックフェスを語る上で欠かせないのがギターの沖だ。

「我々、Novelbrightはこのフェスに並々ならぬ思いがあるわけですが、特に…うちのギター・沖聡次郎はイナズマロックフェスに来て音楽を始めようと思った人間なんです。あらゆるフェスの中で最も出たいフェスがこのイナズマロックフェスだったんですよ。聡ちゃんおめでとう!」

「申し訳ありませんが、この3日間で出演する全てのアーティストの中でNovelbrightが一番気合いが入ってると思います。なぜならギターの沖聡次郎はイナズマロックフェスに出るという気持ちが強すぎて、オリジナルギターを3本も作ってしまいました(笑)」

伝統民芸品のように凝ったデザインに仕上げられた雷神・風神・龍神と名付けられた3種類のギターを沖が掲げ、会場の観客に向けてアピールと大歓声とあたたかい拍手が起こる。沖も「ありがとう!イナズマー!!」と笑顔で叫び、全身で喜びを表現している。

3曲目はアコースティックギターの音色と美しいメロディが印象的なミディアムナンバー「愛とか恋とか」。アウトロの余韻の中、流れるように披露されたのは、先月13日にリリースされたばかりの15枚目のシングル「面影」。シンプルな音使いながら抒情性あふれるバラードが会場に響き渡る。

「僕ら、先月の9月で結成10周年だったんですが、実は結成してすぐの頃、イナズマゲートというオーディション企画に応募したものの1回は書類審査で落ちて、2回目は1回目の演奏審査でダメでした。オーディションがダメなら実力で呼ばれるまで頑張ろうということで地道に活動した結果、2021年に声が掛かりました。ただその年はコロナで開催が無くなり…翌年は台風で僕らの出演の日だけ中止に。イナズマには縁がないなと思ったりしましたが…今年…結成10年目にしてやっと掴んだぜ!10年越しの想いをラスト2曲にぶつけます!」

想いを込めたMCに続けて披露されたのは「Our Youth Flag」。タイトルどおり、切なさを感じさせつつも突き抜ける痛快さを感じさせる楽曲。サビでは会場の観客もタオルを回しながら一体感を強めていく。

ラストナンバーはSNSなどをきっかけに彼らの存在を爆発的に知らしめた代表曲「Walking with you」。当然、会場の熱もヒートアップしていくが、楽曲の中盤でVoの竹中は突如バンドへ演奏ストップを告げる。楽曲が始まった直後から客席エリアから送られていた体調不良のジェスチャーが彼に伝わったようだ。救護スタッフが駆けつけられるように観客へのアナウンスを行いながら、無事に運ばれていくまで見届ける。このインタバールの間に彼らの持ち時間が終了となるが、ステージ上での運営スタッフへの確認を経て再び「Walking with you」を始めから演奏することに。竹中は「さっきの10倍良いWalking with youを届けます!」と叫び、感情の全てをぶつけるようなパフォーマンスを披露。彼らの楽曲の素晴らしさはもちろんのこと、LIVEならではの臨機応変な対応力に感動を覚えずにはいられない場面だった。

「イナズマロックフェス、最高の初出演でした!CDで聴くのも、サブスクで聴くのもいい。でもライブが一番最高なんだ!」

さまざまな物語を経てついにイナズマのステージに辿り着いた彼らだが、その佇まいは、もはや“国民的ロックバンド”の風格。次はこのフェスを共に引っ張っていく存在としてイナズマの地へ帰って来てほしい。

【SET LIST】

1 Sunny drop
2 seeker
3 愛とか恋とか
4 面影
5 Our Youth Flag
6 Walking with you