【雷神ステージ】Perfume

ダンス、サウンド、ハーモニー、ヴィジュアル、コンセプト、キャラクター、衣装、映像演出、アート、パーフォマンス…それら全てを含めた総合的クリエイティビティで新しい可能性を切り拓き続け、今や日本のポップカルチャーを代表する存在として突き進み続けるPerfumeの「イナズマロックフェス」初出演が実現した。

SEの中、3人が現れると一瞬にして会場の空気も変わり完全にPerfumeの世界を創り上げる。1曲目は、現在に続く彼女たちの伝説の始まりとなった曲「ポリリズム」。極上のキャッチ―さを持ちながら細部にわたるまで計算しつくし複雑に絡み合ったダンスに改めて驚かされる。

続いて披露された楽曲は「FLASH」。この曲は 映画『ちはやふる』の主題歌であり、滋賀県に所縁の深い楽曲でもある。滋賀県大津市の近江神宮は、天智天皇の古都・近江大津宮の跡地に創立された神社であり、百人一首かるたの祖と言われる天智天皇をお祀りしている「かるたの殿堂」として、名人位・クイーン位決定戦のほか、毎年夏には「全日本高校百人一首かるた大会」など競技かるたの大会が行われる聖地。原作「ちはやふる」の中でも、競技かるた部の部員たちにとって特別な場所として描かれており、映画の撮影も近江神宮、そして境内にある「近江勧学館」の2階「浦安の間」で行われた。そんな背景を持つ作品の主題歌を、滋賀県で行われるこの「イナズマロックフェス」で披露してくれたTeam Perfumeの粋な心くばりに、この場を借りて改めて感謝の気持ちを伝えたい。

「かしゆかです。あ～ちゃんです。のっちです。3人合わせてPerfumeです。」というお馴染みの挨拶のあと、あ～ちゃんがMCを行う。

「私たちPerfumeは以前からこれまでもお声がけ頂いていたんですが、今回、イナズマロックフェス初めて出演させていただきます！TOUR日程と重なっていたりで縁がなくてですね…今回、開催時期が変わって、台風の時期ともずれたと思ったら…この天気！(笑)西川さんが本気を出すと嵐を呼んでしまう！嵐を呼ぶフェスティバル・イナズマロックフェス！みんな大丈夫そうですか？私たちもこんなに雨が降っている中でやるのはなかなかない！私たちも…ブチあがってます！」

続いて披露されたのは先日まで放送されていたフジテレビ系水曜ドラマ『ばらかもん』の主題歌「Moon」。メロウなサウンドとシェイクするリズムが心地よく響いていく。

続いてはPTAのコーナーへ突入。あ～ちゃんが「リズムに合わせて声を出したり、体を動かしたりしよう！というコーナーです！」と説明したとおり、Perfumeのライブには欠かせないファンとのコミュニケーションの時間だ。
観客のカテゴリや会場のエリアを分けて挙手や発声を煽っていくだけでなく、TRFの「survival dAnce 〜no no cry more〜」やB’zの「ultra soul」など世代を超えて愛されているキラーチューンの一節をオーディエンスと一緒に歌いながら会場を温めていく。最後は「もっとイナズマロックフェスを体感したい！ってことで、ここであの曲を…（歓声を聞いて）おおお凄い！もう何の曲かわかっている！」というMCを経てT.M.Revolutionの「HIGH PRESSURE」で大合唱。フェスならではの展開に会場からも大きな歓声があがる。

続いて披露されたのは「Party Maker」。強烈なサビメロディとバキバキのテクノビートが対比するような構成となっており、サウンドメイクの緻密さやダンスの激しさからもPerfumeのプロフェッショナルなストイックさを全面に打ち出した1曲。この日はPTAのコーナーのリラックスしたムードからの落差も相まってより鮮烈な衝撃を与える。ラストナンバーは幅広い世代で愛され続ける「チョコレイト・ディスコ」。会場を包むような幸福感に満ちた大合唱を聞いたあ～ちゃんは「初めましての人も多かったでしょうに、こんなにあたたかく迎え入れてくれて嬉しいです！」と、感謝の言葉を伝えていた。

数年に渡るオファーの末に実現したPerfume in イナズマ。まさに閃光のような輝きを放ったステージであった。

【SET LIST】

ポリリズム
FLASH
Moon
（PTAのコーナー）
Party Maker
チョコレイト・ディスコ