18:13 烏丸半島広場周辺が薄暗くなった頃、あの男が3年ぶりに雷神ステージに立つのを一目見ようと、開演前からたくさんの手拍子に包まれる。

壮大なSE「Hyperplasia protoCOL」が流れるなかステージ中央の緞帳がゆっくりと上昇。暗闇のステージに妖艶なスポットライトが照らされ、美しさと緊張感に煽られるなか西川貴教が降臨！魂の叫びにも似た「Crescent Cutlass」が投下された。

「いくぞーイナズマ―！」

目の前に埋め尽くされたオーディエンスの景色を見渡しながら、3年ぶりに雷神ステージに立てた喜びを分かち合うように歌い上げ、さらに「As a route of ray」で一気に加速。

西川貴教として、3年半ぶりにリリースした2ndアルバム『SINGularity II -過形成のprotoCOL-』を引っさげたツアー『TAKANORI NISHIKAWA LIVE TOUR 002「SINGularity II -過形成のprotoCOL-」』を行い、9月7日に愛知県名古屋市のZepp Nagoyaでファイナルを迎えたばかり。

全国ツアーでは、さらなる表現の可能性を模索するため、映像やお芝居を取り入れたストーリー性のあるステージで新たな世界観を構築し多くのファンを魅了したが、この日のステージは、
すべてを取っ払ったありのままの西川貴教が感じ取れる。

「今日は、声を出せそうもないので、両手挙げていきましょう。ここには何本も、いや何万本もの手があります。せっかくだったら使ってみませんか？いけますかー！？」

「Claymore」のイントロがループするなか、西川が会場を煽ると、オーディエンスは両手を挙げてヒートアップ。マグマが沸き立つ映像に「Claymore」の音圧がマッチし破壊力抜群の楽曲、さらにはすべてを破壊するかのような西川貴教の声量に圧倒される。

さらに「Be Affected」の美しい旋律が流れ出すと西川が、この日出演したFear, and Loathing in Las VegasのSoとMinamiを呼び込み、イナズマでしか観られない「Be Affected」を披露！

西川とSoがお互い向き合って歌う姿は、まるで武士と武士のぶつかり合い。そこにMinamiのスクリーモが覆いかぶさり凄まじい化学反応を起こしている。

西川貴教×Fear, and Loathing in Las Vegas、お互いがリスペクトし合い、共存共鳴し合う仲。イナズマが生んだ熱い絆に、イナズマでしか観られないコラボで熱狂を生み出す。「これこそイナズマだーーー！」と絶叫し全身でその瞬間の喜びを表した。

ラストは最新シングル「一番光れ！-ブッチギレ-」でとどめを刺し、3年ぶりの観客を入れてのステージは終了。

「イナズマ最後まで全部たいらげて帰ってください。ありがとうございました！」とメッセージを残すと会場は盛大な拍手に包まれ、いつまでも大きな余韻が残っていた。

<SET LIST>
1.Crescent Cutlass
2.As a route of ray
3.The Barricade of soul
4.Claymore
5,Be Affected(with So&minami from Fear, and Loathing in Las Vegas)
6.一番光れ！-ブッチギレ-