昨年のイナズマで約6年ぶりの演奏を披露し、西川貴教が男泣きした感動のステージが記憶に新しいところだが、
イナズマの出演は6回目、1年ぶりに公の場での演奏となった。a.b.s.にとって令和初ライブ、新たな歴史の幕開けを感じるステ―ジとなるのか？大歓声に後押しされながらイナズマのロゴが入った緞帳がゆっくりアップすると
西川貴教(Vo)、柴崎浩(G)、SUNAO(G)、岸利至(Keyboard ＆Programming)の姿が！サポートでありながらa.b.s.でも存在感を示すIKUO(Ba)と長谷川浩二(Dr)のリズム隊もお目見え！不動の6ピースのパズルが完成し演奏がスタートした。

1曲目に流れてきたのはなんと「キミノウタ」!!従来a.b.s.のライブでは後半の定番ソングだが、観衆を良い意味で裏切るセットリスト！特別なステージなんだと印象付ける。メッセージ性の強い楽曲を、西川はその思いを一言ずつ噛みしめるように歌い、ギター陣は、さまざまに表情を変えながら支える。

「さぁイナズマロックフェス!!abingdon boys schoolが1年ぶりに何かを起こしに帰って来たぜ!!」

会場は、1年間、待ち望んでいた音に触れ無我夢中で拳を振り上げ、6人が放つ鮮烈なサウンドは、前方から後方まで染み渡る。

「さぁ2019年、おっ始めるぞー!!!!」

続いて演奏されたのは、「PINEAPPLE ARMY」!!昨年のイナズマでは演奏されなかったまったく予想だにしないセットリスト。a.b.s.随一のメッセージ性溢れる楽曲に会場からはどよめきが湧く。”どうして人は心を失くしてくの？薄っぺらな紙切れにはどれほどの値打ちがあるって言うの？自分の価値は自分で決めるんだ”という歌詞は、人と人とがつながり、血の通ったイナズマのステージで歌うことに意義があり、西川が高らかに叫ぶ姿は、会場を埋め尽くした観衆の心をぐっと引き寄せる。

続いて、岸利至アレンジのリズムが流れるなか「オレも混ぜてもらっていいですかー？」と言って舞台袖から登場したのは、西川の盟友、ミクロマンサンライズ!!!昨年a.b.s.の「LOST REASON」でも共演し、「イナズマロック フェス」立ち上げから毎年通い続ける生粋のイナズマっ子。なんと今年は、「DOWN TO YOU」でa.b.s.とのコラボが実現!!西川との絶妙のコンビネーションは、さらに会場の熱狂を深め、ミクロマンサンライズ!!!は、お決まりの言葉「サンラーーーーーーーイズ！」と雄たけびをあげ舞台を去っていった。

西川「それだけは聞きたくなかったんだよ(笑)」

興奮冷めやらぬまま演奏された「HOWLING」では、イントロから岸利至(Keyboard, Programming)のスクラッチが冴え渡る。どこを切り取ってもa.b.s.のサウンドは、一層鮮やかに響き、明日への活力へ形を変えていく。

西川「本当に楽しい時間ってあっという間やね？楽しいよな!?その気持ち、次に繋げてやってくれ、さぁ(柴崎)浩!いってみようかぁー!!」

ハンドクラップから西川の先導で聴こえてきたのはa.b.s.のロックスピリット満載のキラーチューン「JAP」!!柴崎浩、SUNAOのギターリフはもちろん、日本人の誇りと魂を象徴する曲に奮い立たされる。バンドの信念に真っすぐで揺るぎない六人の姿は、とてつもなく頼もしく映る。a.b.s.のライブを実体験できずにいた人も少なからずいるかもしれないが、この日のa.b.s.は、過去の再現とはまったく異なる、現在進行形のa.b.s.なのは明らかだ。

ラストの「JAP」が終わると、ステージ中央に西川貴教、柴崎浩、SUNAO、岸利至が集まり会場に深々と挨拶。
そのままステージを捌けると思いきや、西川の口からファンを喜ばせる大発表が！

西川「あの…時間が余ってるみたいなので一言だけ…。来年久々にツアーやります！」

まさかまさかのサプライズに会場を埋め尽くしたファンは歓喜の渦。深い余韻を残して幕は下ろされ、再び彼らが”ABINGDON ROAD”を突き進む姿を想像しながら続報に期待しよう。

◆SET LIST◆
1.キミノウタ
2.PINEAPPLE ARMY
3.DOWN TO YOU(withミクロマンサンライズ!!!)
4.HOWLING
5.JAP

abingdon boys school OFFICIAL HP