「イナズマロックフェス2015」。
大トリを締めくくるのは、もちろんT.M.Revolution。
最新アルバム『天』収録の「The Ether」がSEで流れる中、
まずはメンバーが登場。
ライティングの演出で、シルエットしか分からないが
各々が楽器を手に取る仕草を見るだけでゾクゾクとした緊張感が走る。
そして、西川貴教もステージへ。
絶叫のような歓声に包まれる中、
手を掲げ、一言、雄たけびを上げたのに合わせ「DOUBLE-DEAL」がスタート。
「さぁ、イナズマ!2日間で一番すげぇものを見せてやるぜ!」
そんな煽りから、特効とともに始まったのは、「WHITE BREATH」。
予想外のナンバーに再び歓喜の悲鳴をあげる観客。
西川はステージの左右の端まで広く走り回りながら、力強く歌い続けている。
続く「Crosswise」では、早くも衣装を脱ぎ捨てた西川。
気温はすでにかなり低くなっているわけだが、
歌と演奏に帯びていく熱は上昇するばかりだ。
「ここで見て来たものは、奇跡なんかじゃねぇ。運命なんだよ。
お前らもそう思うだろ!?」
今年の、そしてこれまでの7年間のイナズマで起きた
信じられない瞬間の全ては、
まぐれでも偶然でもないと言い切る。
そして、
「J-POPでもねぇJ-ROCKでもねぇ、どこにもねぇもん聴かせるぞ!」と叫び、
現在の最新型T.M.R.を全力でぶつけてゆく。
「SWORD SUMMIT」を終えたあとのMCでは、
「ご挨拶が遅れました。滋賀県ふるさと観光大使・西川貴教です。
今年も昨年以上に、すっげぇ気持ちいいな!
後ろまでビッチリ入りやがって…(笑)
今日昨日と2日間で雷神ステージ、風神ステージ、龍神ステージと、
たくさんの出演者から愛を届けさせていただきましたが…
みんな、きちんと受け止めていただけたでしょうか?
「イナズマロックフェス」。
よく、ハートのあるイベントですねとか、
夢を叶えましたね…なんて言われたりします。
もちろん、地元でフェスが出来て嬉しいという気持ちはありますが…
そもそも、こうしたフェスを始めようと思ったキッカケは…
うちの母親に会うためでした。
母ちゃんが病気した時に、今までなんの親孝行もしてこず、
盆も暮れも正月も帰らなかったような感じだったので…
これからはもっと滋賀に戻って来て、実家に顔を出したりしようって思った。
…でも、その時、せっかく滋賀に帰るんなら、
こんな事も出来るかな?あんな事も出来るんじゃないかな?…ってなって。
そんなキッカケから真正面に考えて行った結果が…今のこの景色です。
最初はうぬぼれや、「もしかしら俺だったら…出来るんちゃう?」とか、
「俺だったらイベントも可能なんじゃない?」みたいな
勘違いから始まったのかもしれない。
でも、それでいい。
みんなも、大いに錯覚して、大いに勘違いしてください。
…なんか武田鉄矢みたいになってるけど(笑)
ここにいますよ!そういう人間が。
それを、証明するために、毎年やらせていただいています!」
後編へ続く…